🏠 放置した空き家への近隣クレームは“行政経由で突然”やってくる
空き家になった実家、相続後は通っていたけど忙しくて足が遠のき気づくと数年経っていた、というのはよくある話です。
そんな空き家に突然クレームが入ったらみなさんどうしますか？
相談を受けていて感じるのは所有者本人よりも周囲のほうが先に限界へ達するという現実です。
「うちはまだ大丈夫」
「草刈りをしばらくしてないだけ」
「少し古くても倒れたりしない」
——そんな“所有者の感覚”とは裏腹に近隣住民の不満や不安は静かに積み重なっています。
そしてある日突然、所有者のもとへ“行政を通して”クレームが届くことがあります。
■ 近隣クレームは「いきなり表面化」する
空き家について近所の方はまずは直接あなたに連絡する……と思われがちですが、実際には違います。
▼ 現場で本当に起きている流れ
- 近隣が気になる（庭木・草・害獣・倒壊の危険）
- でも所有者とは面識がない
- トラブルになるのが嫌で直接言わない
- しばらく様子を見る
- もう無理だと思った瞬間、行政に相談する
つまり、「静かに我慢 → 行政に一気に相談」という二段階で動くのです。
■ 行政の動きは“意外と速い”
富山市でも近隣から相談が入ると市役所は状況を確認し、場合によっては「指導文書」や「改善のお願い」が届きます。
通知は市長名義（または課長名義）で届くことが多くインパクトは大きいです。
突然 “行政文書” がポストに入る状況を想像してみてください。
「え？うち、そんなに問題だったの？」
「誰が言ってきたの？」
と、多くの所有者はショックを受けます。
■ 行政が動く原因のベスト3
① 庭木・草木の越境
道路にはみ出した枝は「通行障害」と判断されます。
特に草木が伸びる夏場は相談が激増します。
② 建物の一部が剥がれる危険
トタン・瓦・雨樋など「風で飛ぶかもしれない」と判断されると行政は強く動きます。
③ 害獣・害虫の発生
・害虫（ハチ、蚊など）
・小動物（ハクビシン、イタチ、ネズミなど）
・不法投棄
こうした“衛生問題”は行政も非常に厳しいです。
これらは、所有者に悪気がなくても周囲からすると迷惑になる典型例です。
■ 近隣クレームの中でも最多は「庭木・雑草の繁茂」
空き家に寄せられる苦情の中でダントツ１位が庭木と雑草の問題です。
意外と知られていませんが草刈り・伐採を外部の業者に依頼すると 20万〜50万円の見積りが出ることは珍しくありません。
特に富山市南部は雑草の伸びが早いエリアも多く1〜2年放置しただけで驚くほどボリュームが増えます。
また、住宅が密集している地域では刈払機（草刈り機）が使えないケースが多くなります。
理由は “飛び石が危険だから”。
- 隣家の窓ガラス
- 車
- 通行人
こうしたリスクがある場所はすべて手作業の草取り・剪定作業になり、費用はさらに高騰します。
■ 空き家は「放置すると価値が下がる」だけでなく「放置するほど近隣トラブルが増える」
価値が下がるのはもちろんですがそれ以上に深刻なのは人間関係の悪化リスクです。
「○○さんの家、あれ本当に困ってるんですよ」
「子どもが通る道なのに危ない」
「草がこっちまで来てる」
こうした声は、所有者が知らないところで蓄積しています。
そして限界が来た瞬間、行政へ、そしてあなたに“突然”返ってくる。
■ では、どうすればいいのか？
✔ 1年に1回でも良いから“状態を確認”
最低限、草木・倒壊危険・動物の侵入の有無だけは把握しましょう。
✔ 空き家管理サービスを使う
- 月1〜2回の巡回
- 草の状況
- 破損の有無
- ポスト確認
- 写真報告
これだけで近隣からの評価は大きく変わります。
✔ 売却・賃貸・解体など「方向性」を決めて動く
一番危険なのは意思が止まっている状態。
空き家問題の本質は“物件”ではなく“無対応”です。
富山市南部は、古家需要も多く、DIY向け・セカンドハウス・事業用など実は買い手・借り手がかなり存在します。
つまり、放置さえしなければ解決策はいくらでもあります。
■ 結論：空き家は「放置した瞬間」からトラブルが始まる
あなたが何もしてなくても、空き家は周囲に“確実に影響を与える存在”になっています。
そして、その影響はある日突然「行政からの文書」という形で跳ね返ってきます。
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「まだ大丈夫かな？」の段階で動くのが一番安全です。
不動産のことで困ったらまずはお気軽にご相談ください。
富山市南部（八尾町、大沢野、婦中町、大山、細入村）はじめ富山市全域に対応しています。
